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AmoyDx®肺癌マルチ遺伝子PCRパネル

体外診断用医薬品 AmoyDx®肺癌マルチ遺伝子PCRパネル

クラスⅢ免疫検査用シリーズ/EGFR遺伝子変異検出キット/ALK融合遺伝子検出キット/
ROS1融合遺伝子検出キット/BRAF遺伝子変異検出キット/MET遺伝子変異検出キット/KRAS遺伝子変異検出キット)/RET遺伝子変異検出キット

・本製品は、非小細胞肺がんの7種のドライバー遺伝子(EGFR、ALK、ROS1、
 BRAF、MET、KRAS、RET)の陽性患者の治療薬選択のためのコンパニオン診断薬※1です。
・がん細胞由来の遺伝子変異の検出は、検体から調製したDNAをリアルタイムPCR法
 ※2を用いて、また融合遺伝子の検出は逆転写反応※3(Reverse Transcription)、
 及びリアルタイムPCRを連続して行う2段階のRT-PCR法を原理としています。
・EGFR遺伝子変異※4 、ALK融合遺伝子※5 、ROS1融合遺伝子※6 、BRAF V600E変異
 7、METエクソン14スキッピング変異※8、KRAS G12C遺伝子変異※9、RET融合遺伝子※10を一回の測定で同時に検出可能であり、12種の抗悪性腫瘍剤の適応判定の補助が可能です。

プレスリリース

本キットの関連プレスリリースも合わせてご覧ください。

学会・セミナー情報

直近の医療従事者向け本キット関連学会・セミナー情報は以下の通りです。

製品概要

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製品名 AmoyDx®肺癌マルチ遺伝子PCRパネル

(製品番号 QuantStudio®5用:A246、LightCycler®480Ⅱ用:A247)

一般的名称 クラスⅢ免疫検査用シリーズ
EGFR遺伝子変異検出キット、ALK融合遺伝子検出キット、ROS1融合遺伝子検出キット、
BRAF遺伝子変異検出キット、MET遺伝子変異検出キット、KRAS遺伝子変異検出キット、RET遺伝子変異検出キット
承認番号 30300EZX00076000
使用目的 がん組織から抽出したDNA中の遺伝子変異(EGFR遺伝子変異及びBRAF遺伝子変異及びKRAS遺伝子変異(G12C))並びにRNA中の融合遺伝子(ALK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子及びMETエクソン14スキッピング変異)の検出
非小細胞肺がん患者への、以下の抗悪性腫瘍剤の適応を判定するための補助に用いる
EGFR遺伝子変異
 ゲフィチニブ、エルロチニブ塩酸塩、アファチニブマレイン酸塩、オシメルチニブメシル酸塩
ALK融合遺伝子
 クリゾチニブ、アレクチニブ塩酸塩、ブリグチニブ
ROS1融合遺伝子
 クリゾチニブ、エヌトレクチニブ
BRAF V600E変異
 ダブラフェニブメシル酸塩とトラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物の併用投与
METエクソン14スキッピング変異
 テポチニブ塩酸塩
KRAS遺伝子変異(G12C)
 ソトラシブ
RET融合遺伝子
 セルペルカチニブ
検査原理 RT-PCR法(RT-PCR(Reverse Transcription (逆転写反応))法を含むリアルタイムPCR法)
検体材料 腫瘍細胞の存在が確認されたFFPE組織、新鮮凍結組織
包装 12テスト(ポジティブコントロール、ネガティブコントロールを含む)
製造販売業者 株式会社理研ジェネシス
製造元 Amoy Diagnostics Co., LTD (中国)

本キットの特徴

国内で承認済の抗悪性腫瘍薬に対応する遺伝子情報をカバー

  • 本邦初の7遺伝子(EGFR, ALK, ROS1, BRAF, MET, KRAS, RET)、13薬剤に対応したコンパニオン診断薬
  • 既承認品との良好な相関性

臨床ニーズを満たす検出感度

  • 融合遺伝子とMETの検出限界は、150コピー/反応
  • 遺伝子変異の検出限界は、1-5%

早期の治療戦略立案への貢献

  • 本キットのTAT(Turn Around Time)は7日前後で、非小細胞肺癌の早期治療戦略立案に貢献できる

電子添文

製品パンフレット/検体調製法パンフレット/セミナー講演録

検体調製法パンフレット AmoyDxセミナー_前編 AmoyDxセミナー_後編

検査内容ご説明用小冊子(2種類)

①肺がんマルチ遺伝子検査のおはなし
監修:加藤 晃史 先生
神奈川県立がんセンター 呼吸器内科 医長

②AmoyDx®肺癌マルチ遺伝子PCRパネル検査を受けられる患者様へ 検査の前に知ってほしいこと
監修:松本 慎吾 先生
国立がん研究センター東病院 呼吸器内科 医長

よくあるご質問

※質問をクリックすると、回答が開きます。

質問1、どのような検出原理ですか?
  • 臨床検体からDNAとRNAを抽出し、RNAは逆転写反応によりcDNAを合成後、リアルタイムPCR法により各遺伝子変異、各融合遺伝子を検出します。算出したCt値の判定基準に基づいて、陽性/陰性を判定します。
質問2、なぜPCR法を採用したのですか?
  • 本キットで高い検出感度が得られているためです。
    融合遺伝子の検出限界は、1反応あたり150コピーで安定的に検出されています。又、遺伝子変異の検出限界は1-5%です。
質問3、どの融合遺伝子、遺伝子変異を検出できますか?
  • 本品のバリアント一覧については、製品パンフレットをご覧ください。
質問4、本品の検出可能なEGFRバリアントは多いのでしょうか?
質問5、バリアント別に結果を確認することは可能でしょうか?
  • 同一Well内で複数の遺伝子変異や融合遺伝子のプライマーが含まれているため、どれかが陽性であれば、そのウェルは「陽性」と判定されます。製品パンフレットのバリアント一覧を参照ください。一方、耐性変異などの重要な遺伝子は独立して判定できるように蛍光色素を組み合わせています。
質問6、既承認品との一致率の違いの理由は何でしょうか?
  • 不一致解析が実施していませんが、以下の理由が考察されます。
    ①検出できる希少バリアントの違い
    ②検体インプット量の不十分(濃度は推奨値を満たしていた筈が、腫瘍含有率が低かったと推測されます)
    ③感度差
質問7、測定対象となる検体材料はどのようなものでしょうか?
  • FFPE組織、新鮮組織の2つの検体種が検査可能です。
質問8、どの程度古いFFPE検体まで使用できますでしょうか?
  • 保存期間が2年以内のFFPE検体を推奨しております。
質問9、推奨核酸濃度について、吸光度法と蛍光法のどちらで測定したものでしょうか?
  • 本品の推奨核酸濃度は、吸光度法(NanoDropTM)を用いて測定しております。各核酸推奨濃度は以下の通り。

<RNA推奨濃度> 

検体種別 保存期間 RNA濃度
FFPE組織 2年以内 10~100ng/μL
新鮮組織 2~30ng/μL

(参考資料)本キット電子添文より抜粋

<DNA推奨濃度>

検体種別 保存期間 DNA濃度
FFPE組織 3ヶ月以内 1.5ng/μL
3ヶ月~1年以内 2ng/μL
1年~2年以内 2.5~3ng/μL
新鮮組織 0.5~1ng/μL

(参考資料)本キット電子添文より抜粋

質問10、核酸の濃度測定を蛍光法でしか行っていない場合、どうすればよいでしょうか?
  • 本キットは蛍光定量法での評価は未確認ですので、吸光定量法によって得られた核酸濃度・純度の確認を推奨いたします。
質問11、本キットの試薬の使用期限を教えて下さい
  • 製造日から12ヵ月です。
質問12、本キットの価格を教えて下さい
  • 体外診断用医薬品の取扱いのある販売代理店様へお問い合わせください。
質問13、本製品の使用目的に記載されていないが、本製品で検出可能な遺伝子のバリアントの判定結果にもとづいて投薬判断を行ってもよいですか?
  • 本製品の使用目的に記載されていない遺伝子(体外診断用医薬品としての承認対象外の遺伝子)のバリアントについても本製品で検出される場合がありますが、それらの分析的妥当性および臨床的妥当性は現時点では確認されておりません。
  • このため、本製品の添付文書の使用目的に記載されていない遺伝子のバリアントが検出された場合でも、そのバリアントに対応する治療薬の投薬判断には使用できません。
  • 必ず対象となる治療薬において、体外診断用医薬品として承認されているコンパニオン診断薬を用いた検査を実施して対象治療薬の投薬をご判断いただけますようお願いいたします。
質問14、本製品を用いた検査に必要な機器や設備を教えて下さい
  • 本製品を使用可能なリアルタイムPCR装置および、サーマルサイクラー、NanoDropTM等の微量分光光度計、ピペットマン等の一般的なPCR実験で使用する機器類が必要です。
  • また、クロスコンタミネーションを防止することのできる実験環境(pre-PCR工程・post-PCR工程を分けた実験室またはクリーンベンチなど)が推奨されます。
  • 使用可能なリアルタイムPCR装置などの詳細は、弊社営業担当者へご相談ください。

製品成分に関して

【注釈】

※1 コンパニオン診断薬(Companion Diagnostics:CDx)

医薬品の効果や投与量を投薬前に予測するため、個人の遺伝子情報やバイオマーカーを調べる体外診断用医薬品のこと。使用により、最適な治療法や医薬品の選択が可能となる。

※2 リアルタイムPCR

PCR増幅産物をリアルタイムでモニタリングし、指数関数的増幅領域で定量を行う方法。PCRの増幅速度論に基づいた正確な定量が可能である。

※3 逆転写反応(Reverse Transcription)

逆転写酵素が単鎖 RNA をテンプレートとして、単鎖の相補的DNA(cDNA)を合成する反応のこと。

※4 EGFR遺伝子変異

EGFR(上皮増殖因子受容体)は、HERファミリーと呼ばれる4つのレセプター分子族に属する、細胞膜貫通型受容体タンパク質である。EGFRは非小細胞肺がんをはじめとする多くの固形がんで過剰発現しており、がんの増殖シグナル伝達の起点となることが知られている。

※5 ALK融合遺伝子

ALK融合遺伝子とは、ALK遺伝子とEML4遺伝子などが染色体の逆位や転座によって融合したものである。受容体型チロシンキナーゼであるALKはリガンド結合によって二量体化し活性化するが、この遺伝子転座がおこるとALKに結合した coiled-coilドメインによってリガンド結合なしに恒常的に二量体化し活性化すると考えられている。

※6 ROS1融合遺伝子

ROS1遺伝子はインスリン受容体ファミリーの受容体チロシンキナーゼをコードする遺伝子である。ROS1融合遺伝子は染色体再構成によって生じ、肺癌、胆管癌、胃癌、卵巣癌などさまざまなヒトの癌で確認されている。肺癌におけるROS1融合遺伝子は、ROS1遺伝子のチロシンキナーゼ部分と種々のパートナー遺伝子(これまでに15種類のパートナー遺伝子が知られる)の一部が融合することで生じる。ここで生じたROS1融合遺伝子から作られるキナーゼタンパクが恒常的に活性化し、細胞形質転換を引き起こす。

※7 BRAF V600E変異

BRAF遺伝子は、細胞内シグナル伝達経路の一つであるRAS-RAF-MEK-ERK経路(MAPK経路)の構成因子であるセリン/スレオニン プロテインキナーゼRAFファミリータンパク質の一つであり、細胞の分化・増殖に関与しているBRAFタンパク質をコードする遺伝子である。BRAF V600E変異はBRAFキナーゼの活性化を引き起こし、下流シグナルであるERKの恒常的なリン酸化が起こること、またこのシグナル伝達経路の活性化によって悪性細胞への形質転換をもたらすことが知られている。

※8 METエクソン14スキッピング変異

MET遺伝子は、RAS/MAPK、Rac/Rho、PI3K/AKTシグナル伝達経路につながる受容体型チロシンキナーゼをコードする遺伝子である。METエクソン14スキッピング変異とは、METエクソン14そのものの欠失のほかに、イントロン/エクソン部分の遺伝子欠失や遺伝子変異により、スプライシング部位の異常をきたし、エクソン14の欠失した転写物の生成を生じる異常のことをいう。

※9 KRAS G12C変異

KRAS遺伝子は、HRASおよびNRASと同様に、細胞内シグナル伝達経路の一つであるRAS-RAF-MEK-ERK経路(MAPK経路)の構成因子であるセリン/スレオニン プロテインキナーゼRAFファミリータンパク質の一つである。RASは、活性型のGTP結合型RASに変換されることで、細胞増殖に関連する下流のMAPKおよびPI3K/Akt/mTORシグナル経路の活性化を引き起こす。一方、GTPase-activating proteinであるNF1およびRASA1によりRASの内在性GTPase活性が増強され、非活性型のGDP結合型RASに変換されることでその活性は抑制される。そのホットスポット(結合部位)の1つは12番目のアミノ酸グリシンであり、ホットスポットに位置するバリアントによりKRASのGTPase活性が阻害され、活性型のGTP結合型RASの蓄積が引き起こされるため、下流の細胞増殖関連シグナル経路の恒常的な活性化が誘導され、がん細胞の増殖が活性化され続けることが知られている。

※10 RET融合遺伝子

RETタンパクは、腎臓及び腸壁神経系の正常な発達や、成人の神経組織、神経内分泌組織、造血細胞及び雄性生殖細胞などの組織の維持に重要な役割を果たす受容体型チロシンキナーゼである。 RET融合遺伝子は、2012年3月に日米韓3ヵ国から同時期に報告された遺伝子異常であり、複数の異なる組織由来の腫瘍で確認され、腫瘍形成のドライバー遺伝子として機能していることが明らかになっている。

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