リキッドバイオプシー向けがんパネル解析
TruSight Oncology 500 ctDNA v2

特長

  • イルミナ社TruSight Oncology 500 ctDNA v2(TSO500 ctDNA v2)は、リキッドバイオプシー検体を用いて数百のがん関連バイオマーカーを検出する、がん種横断型NGSアッセイです。
  • 血中循環腫瘍DNA(ctDNA)の包括的なゲノムプロファイリングが可能。
  • 侵襲性が最小限の血液サンプルから精製したctDNAをインプットとし、高感度かつ正確な検出を実現。
  • 523の遺伝子をターゲットとし、主要なDNAバリアント(SNV*1、Indel*2、CNV*3、遺伝子再構成)と、がん免疫に関わる重要なシグネチャー(TMB*4、MSI*5)を評価。
  • 600件を超える臨床試験(2023年2月現在、Pierian臨床ナレッジベースに基づく)で採用。

※本サービスは研究用です。診断目的には使用できません。
※パネル情報の詳細はこちらをご参照ください(イルミナ社のHPへ移動します)。

略語
*1 single nucleotide variants
*2 insertion/deletion
*3 copy number variations
*4 tumor mutation burden
*5 microsatellite instability

TSO500 ctDNA v2の概要

© 2024 Illumina, Inc. All rights reserved.

解析概要

本サービスは、ctDNAを用いて体細胞変異検出に最適なシーケンシング解析を実施します。イルミナ社が開発したTSO500 ctDNA v2を用いて、ctDNAの包括的なゲノムプロファイリングを行います。がん領域での治療薬開発および臨床試験におけるバイオマーカー測定に幅広くご活用いただけます。

解析概要(図)

解析内容

キット名 DNA 全遺伝子数
SNV/InDel CNV Fusion
TruSight Oncology 500 (TSO500) ctDNA v2 523 59 23 523

※ 上記の変異のほかに、新たな免疫療法バイオマーカー(TMB、MSI)を評価します。

解析結果

  • メーカー提供のパイプラインにて出力される解析結果(CombinedVariantReport)、Small Variants、CNV、TMB、MSI、DNA Fusionsのセクションごとに結果を記載したテキストレポート
  • Small VariantsとCNVは、CombinedVariantReportに対して独自のアノテーション情報を付加したデータ(図1)
  • DNA Fusionsは、CombinedVariantReportに対してより詳細な情報を掲載したデータ(図2)
  • TMBは、バッチごとにまとめたデータとTMB集計の対象となった変異リスト(図3)
  • MSIは、バッチごとにまとめ、追加情報を記載したデータ(図4)
  • オプション解析:OncoPrintを用いた遺伝子および検体ごとの変異検出結果のヒートマップ作成


図1 Small VariantsとCNV

図1 Small VariantsとCNV


図2 DNA Fusions

図2 DNA Fusions


図3_1 バッチごとにまとめたデータ

図3 TMB(バッチごとにまとめたデータ)


図3_2 TMB集計の対象となった変異リスト

図3 TMB集計の対象となった変異リスト


図4 MSI追加情報を記載したデータ

図4 MSI



※1 検出されたSNV、Short InDelには次のようなアノテーションがつきます。
変異箇所、塩基、新規/既知、影響を与える遺伝子、遺伝子への影響、dbSNP ID、RefSeq ID、CCDS ID、アレル頻度(gnomAD、1000 Genomes、HGVD、GEM-J WGA)、Conserved Elements、アミノ酸置換影響予測(SIFTなど)、Splice Site変異影響予測、Depth、クオリティ値、サンプルごとのジェノタイプデータなど。
※2 アノテーションは弊社オリジナルのエクセル・マクロ(AnnotationViewer)で閲覧でき、IGVおよび外部データベースと連携するようになっています。

納品物

・解析報告書
・データHDD:リード情報( FASTQ) 、マッピングデータ(BAM)、SNV/InDel /Amplification/Fusionなどの検出データ(VCF、テキストファイル)、SNV/Short InDel のアノテーションデータ(エクセル・マクロファイルとテキストファイル)

サンプル条件

サンプルの種類 全血から調製したctDNA
推奨DNA量 40 ng
溶媒 Nuclease free 水
※提出時に濃度情報をご連絡ください。濃度測定はQubitなどの二本鎖DNA定量を用いた方法を推奨します。
※Agilent 2100バイオアナライザーまたはAgilent 2200 Tape Stationによる解析結果がお手元にある場合は添付して下さい。メインピークサイズが180 bp付近であることをご確認ください。
※血漿からのctDNA抽出も承っております。詳細は別途下記のフォームよりお問い合わせください。
遺伝子解析受託お問い合わせフォーム

解析例

検体数 24
試薬 TruSight Oncology 500 ctDNA v2
機種 NovaSeq 6000 または NovaSeq X
リード長 150 bp
シーケンス方法 Paired End/Multiplex
バイオインフォマティクス解析 SNV, InDel, Amplification, Fusionの検出、
検出変異へのアノテーションの付与、TMBおよびMSIの評価
納期 試薬到着・品質評価通過後、約1.5ヵ月

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