次世代シーケンサー(NGS)により全転写物の塩基配列を決定します。得られたリード配列を参照配列にマッピングし、転写物のアセンブリング、発現レベルの算出、転写物へのアノテーション付与を行います。複数サンプルの場合にはサンプル間での発現レベルを比較します。また、解析目的やRNAの品質に合わせて、適切な方法をお選びいただけます。
No. | ライブラリー作製キット | RNA精製方法 | FFPE由来RNA対応 | 特徴 |
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1 | TruSeq Stranded mRNA Library Prep※1 | poly A RNA精製 | × | ・最もスタンダードな手法。 ・分解の見られるRNAは適さない。 |
2 | TruSeq RNA Exome※2 | - | ○ | ・ヒト遺伝子(21,415)のコーディング領域のみを濃縮して解析。 ・分解の見られるRNAでも解析可能。 |
3 | TruSeq Stranded Total RNA Library Prep | rRNA除去 | ○ | ・polyAを持たないタイプのnon-coding RNAもシーケンス可能。 ・分解の見られるRNAでも解析可能。 |
4 | SureSelect XT RNA direct, SureSelect Mouse All Exon※3 | - | ○ | ・マウス遺伝子のコーディング領域のみを濃縮して解析。 ・分解の見られるRNAでも解析可能。 |
リード配列を参照配列に対してスプライシングを考慮してマッピング※1し、ジャンクション構造予測※1を行います。
その後、転写物のアセンブリング※1、発現レベルの比較を行います。発現レベルの比較は、geneレベルやisoformレベルで実施し、各種アノテーション※2をつけてエクセル・マクロファイルとテキストファイル※3でご提出します。
※1 マッピング結果、ジャンクション構造予測結果、転写物のアセンブル結果はIntegrative Genomics Viewer(IGV)で閲覧することが可能です。
※2 発現レベル比較データには次のようなアノテーションがつきます(Humanの場合)。
遺伝子名、ゲノム上の位置、Entrez Gene ID、RefSeq ID、GO ID、KEGG ID、OMIM ID、Pfam IDなど
※3 アノテーションは弊社オリジナルのエクセル・マクロ(AnnotationViewer)で観覧でき、IGVおよび外部データベースと連携するようになっています。
・解析報告書
・データHDD: リード情報(FASTQ)、マッピングデータ(BAM)、ジャンクション構造予測データ(BED)、転写物データ(GTF)、発現レベル比較データ(エクセル・マクロファイルとテキストファイル)、GO解析データ(テキストファイル)
ライブラリ作製キット | TruSeq Stranded mRNA Library Prep、 TruSeq Stranded Total RNA Library Prep | TruSeq RNA Exome、 SureSelect XT RNA direct + SureSelect Mouse All Exon |
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サンプルの種類 | 精製Total RNA | 精製Total RNA |
RNA量 | 3µg | 0.5µg |
濃度※1 | 65 ng/µL以上 | 20 ng/µL以上 |
RIN値※2 | 7以上 | -※3 |
※1 サンプルの定量はAgilent 2100バイオアナライザまたはAgilent 2200 TapeStationを用いた方法を推奨しております。
※2 サンプルの(バイオアナライザによる)電気泳動図がお手元にある場合にはご提供をお願いします。
※3 200 nt以上のRNA断片が50%以上(DV200>50%)の品質を推奨しています。
ライブラリ作製キット | TruSeq Stranded mRNA Library Prep |
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機種 | NovaSeq 6000 |
平均データ量/サンプル | 約40M リード以上 |
シーケンス方法 | Paired End/Multiplex |
バイオインフォマティクス解析 | スプライシングパターン予測、正規化された発現レベルの算出、 発現レベルのサンプル間比較、GO解析 |
納期 | 品質評価通過後、約2.5ヵ月※ |